初めて触れたマシン
初めて「パソコン(マイコン)」という物に触れたのは、このソードM5です。
今回入手したのは、M5 Proです。
小学2年生の頃(1983年頃)、吉原中央駅近くにある「アオキカラー」という写真屋さんに、父親に連れられ、よく行っていました(今は、店も少し移動し、「パパキッド」という名前になっています)
そこで、ソードM5が展示されていたのです。
パソコンに興味津々だった私は、「帰るぞ」という声も無視して、遊びまくっていました。
あの、黒とオレンジ色の本体が格好良かったんだよなぁ・・・。
あと、この5角形のキートップ。
その当時の感覚が忘れられず、本体をオークションで入手してしまいました。
ホントはM5(初代)が欲しいので、出品されたら、また入手してしまうかも(笑)
本体に特徴がある
で、26年ぶりにソードM5を見てビックリしてしまいました。
「本体小さっ!」
比較のために、A4用紙の上に乗せてみました。
本体って、こんなに小さかったんだ・・・。
小学生の時に触っていたから、違和感がなかったのでしょう。
次に驚いたのが、「ACアダプタでかっ!」。
本体との比較。
電源部が内蔵されていないから、本体がこんなに小さいのね。
+5V/+12V/-12V出力の電源です。
それに、「スペースバーが無い!」。
「スペースキー」と呼ぶのにふさわしいキーならあります。
現在のPCで一般的な、Enterキーの場所にスペースキーがあります。
当時のマシンとしても、一般的ではないような・・・。
カーソルキーも、独立したキーが無く、CTRLと併用する必要があります。
(写真の「@」「;」「:」「/」部分です)
この辺だけを見ると、このパソコンがファーストマシンじゃなくて良かったな・・・と思ってしまいますよ。
操作性の部分がネックになり、途中で挫折してしまいそうです(汗)
早速動かしてみるが
オークションで落札したものが送られてきたので、さっそく、テレビにつなげます。
が・・・RCAコネクタ部がグラグラする(汗)
実際にテレビにつなげると、映像が出たり出なかったりします。
「ん~、半田クラックか?」と思いながら、本体を分解し始めました(笑)
分解完了。
筐体が、かなり考えられた作りになっています。
本体を止めているネジは、3本のみ。
内部の基板を止めているネジは2本。
他は、パーツ同士をはめ込むような形で組み立てられています。
これはすごい・・・デザイン優先の結果なのか、コストダウンの結果なのか・・・。
で、問題の場所は、やはりRCAコネクタ部の半田クラック。
RCAコネクタなので、力が加わって、半田クラックになったようです。
その部分は再度半田付けして、修理完了です。
分解したついでに、内部を見てみます。
メイン基板。
まあ、メイン基板というか、この基板しかないのですが(笑)
上のシールドカバーは、ヒートシンクを兼ねているようです。
Z80にグリスが塗ってあり、シールドカバーとつながっています。
他に見えるのは、Z80CTCと、SRAMです。
内容的には、ごくごく一般的なZ80ボードですね。
けど、Z80CTCが載っているのは珍しいですね。
基板のシルクは、M5C-01B
BASICを動かしてみる
で、修理も完了したので、BASIC-GとBASIC-Fを動かしてみます。
BASIC-GとBASIC-Fの起動画面。
ん~、シンプル(笑)
コピーライト表示もありません。
ちなみに、BASIC-Gは整数型、BASIC-Fは浮動小数点型なので、1÷3の計算をさせると、こんな結果になります。
BASIC-Gの計算結果。
BASIC-Fの計算結果。
それより何より、BASIC-Gは高速なのです!
以下のプログラムを実行させ、ストップウォッチで計測します。
for i=1 to 30:for j=32 to 255:print chr$(j);:next j:next i
画面はこんな感じになります。
結果はこんな感じ。
BASIC-G:28秒
BASIC-F:47秒
さすが、ゲームを作るには最強のBASICと呼ばれただけはあります。
ジョイスティックと外箱もある
ちなみに、入手したM5には、ジョイスティックがついてきました。
ジョイスティックJS-5
M5 Proは標準で付属していなかったはずなので、前オーナーが購入したのかな?
まあ、ゲームをプレイするには、ジョイスティックがないと辛いですからね(汗)
ちなみに、コネクタは、当時一般的だったアタリ準拠ではなく、独自規格でした。
あと、今回入手したものは、外箱もあり、なかなか状態は良かったです。
この箱のデザインからして、かっこいいのよねぇ。
取説が無いのは残念ですが、ここまで揃っているものを入手できただけでも、満足です。
ゲームがプレイしたい
やっぱり、ソードM5といったら、ゲームです(笑)
ああ、ゲームがプレイしたいなぁ・・・。
オークションでも、ゲームカードリッジはなかなか出品されないのよね。
(出品されても高額で落札されるし・・・)
BASIC-Gもあるし、ベーマガ(マイコンBASICマガジン)に掲載されていたプログラムを入力しようかな・・・。
2台目を入手した
とうとう、オークションで2台目を入手してしまいました(笑)
今回は、タカラのゲームパソコンと、拡張ボックス、ROMカードリッジを入手です。
タカラの「ゲームパソコン」と、ソードM5用拡張ボックスEB-5。
拡張ボックスを入手しても、RAMカードリッジや、その他のI/Fカードリッジを入手できないので、ただの電源ユニットとなっています(笑)
それと、拡張ボックスがあるため、入手した状態では、ACアダプタは付いていませんでした・・・残念。
あと、拡張ボックスをつなぐときは、カードリッジ部のカバーをとる必要があるので、その辺も入手できず。
ちょっと残念です。
拡張ボックスを取り外すと、こんな感じ。
今回は、パソコン本体よりも、ROMカードリッジが入手できたのが嬉しいです。
左上から「パワーパック」(ナムコ)「ガッタンゴットン」(コナミ)「ステップアップ」(タカラ)「プーヤン」(コナミ)。
上が「BASIC-I」、下が「BASIC-G」。
パソコンは、ソフトがないと、ただの箱ですからね~。
やっぱり、ソフトは重要です。
分解清掃
今回入手した本体・拡張ボックスは、ROMカードリッジ部に接点復活材が大量に塗布されていました(涙)
コネクタのみならず、周辺の筐体にまで吹き付けられていたので、おなじみ分解清掃を行いました。
内部の基板はこんな感じ。
M5 Proと同じような基板の作りですが、基板上のシルクは「M5C-01A」となっており、改造用のジャンパも這っています。
拡張ボックスは、カードリッジ部の信号をパラレル接続し、電源を供給しているだけでした。
こんな感じで、電源部とカードリッジ部が収まっています。
電源ユニットは、長野日本無線製です。
1983年7月製造のようです。
内部の基板はこんな感じ。
信号をパラレルに接続し、カードリッジとM5本体に電源を供給するコネクタがついています。
筐体も綺麗になったので、組み立てて、ROMカードリッジを動かしてみました。
BASIC-Iを動かしてみる
まず動かしたのは、BASIC-Iです。
ベーマガ(マイコンBASICマガジン)に掲載されているプログラムは、BASIC-Iが多かったのよね。
本体に付属していたBASICだったからだと思うのですが。
それなので、今回、BASIC-Iが入手できたのは満足です。
入力できるプログラムの幅が広がりました。
で、BASIC-Iのスピードを測るため、上に書いたプログラムを実行させ、ストップウォッチで計測しました。
for i=1 to 30:for j=32 to 255:print chr$(j);:next j:next i
結果は28秒でした。
BASIC-Gと同じなのね。
ゲームをプレイだ!
次に、お楽しみのゲームをプレイしました。
「パワーパック」(ナムコ)
「スーパーパックマン」の移植作品だそうで。
鍵を取り、鍵で扉を開けてからエサを食べる必要があるので、普通のパックマンより面倒な感じです(汗)
「ガッタンゴットン」(コナミ)
見ての通り、「チクタクバンバン」と同じテイストのゲームです(笑)
通過ポイントをすべて通過したら、ゲームクリアです。
一定時間以内に通過ポイントを通過しないと、敵キャラクターが出てくるなど、パソコンゲームらしい内容に仕上がっています。
「ステップアップ」(タカラ)
最上階まで階段を上っていくゲームです。
画面が狭いので、敵キャラクターを避けにくいのと、攻撃ができないので、なかなか難しいゲームです。
キーボードで操作したら、さらに難しくなります(汗)
まだ1面もクリアできていません・・・。
「プーヤン」(コナミ)
説明不要な有名ゲームですね。
しかし、相変わらずオオカミのガードは固いです。
ゲームをプレイしていて感じたのが、ジョイスティックが無いと、ほとんどゲームにならないということ。
4つのゲームすべてが、操作に同じキーを割り当てているのですが、そのキー割り当てでは操作しにくい(汗)
ゲームをプレイするなら、ジョイスティックは必須だと感じましたよ。
しかし、ジョイスティック端子は、一般的だったアタリ互換ではなく、MiniDIN端子なのよね。
解析して、互換ジョイスティックを作ろうかな・・・。
2009.11.08/2010.01.30 |