ゼロインインジケータを作る

徒然日記からの抜粋です。

2009年


06月20日(土)

・秋葉原でお買い物

久しぶりに、秋葉原に行ってきました。
目的は、電子部品の買い出し。
こんなのを買ってきました。


ケースにユニバーサル基板、IC・抵抗・コンデンサなど。東京ラジオデパートとか、若松通商マルツパーツ館で購入。合計\5,198なり。

アマチュア無線機に接続する、CWゼロインインジケータを作るための部品です。
トーンデコーダICである、NJM567を使った、800Hz検出回路を作るわけです。
モールス(CW)の運用をするには、周波数を相手に合わせる(ゼロインする)必要があるのですが、それがなかなか苦手(汗)
使用している無線機TS-680Vには、ゼロインインジケータも、リバースモードもないので、サイドトーンとの比較によるビート法しかない。
しかし、なかなかうまく合わせられないのよねぇ・・・。
というわけで、ゼロインインジケータを作ることにしました。
TS-680Vは、自宅と実家の計2台あるので、2台分の部品をそろえました。
明日あたり、元気だったら組み立てます(笑)


06月21日(日)

・ゼロインインジケータ作成

昨日購入した部品で、アマチュア無線機に接続する、モールス(CW)通信用のゼロインインジケータを作成しました。


こんな感じで2台作成です。

CWの運用をするには、周波数を相手に合わせる(ゼロインする)必要があります。
しかし、使用している無線機TS-680Vには、ゼロインインジケータも、リバースモードもない。
サイドトーンとの比較によるビート法では時間がかかるので、ゼロインしたときにLEDが点灯する回路を作成しました。
といっても、トーンデコーダICである、NJM567を使った簡単な回路ですが。
(回路図は後日公開します)

ケース加工をしていないので、基板は組み立てたけど、コネクタ部分は仮配線です。
オーディオ信号は、TS-680VのACC2コネクタからレベル固定の音声信号を取り出す作りにしています。
で、電源は安定化電源から取得します(固定機で利用するしね)

動作の様子はこんな感じ。


ALL ASIAN DXコンテストに参加している局を受信してみました(画像をクリックすると、動画が見られます。)

TS-680Vは、トーンピッチが800Hzなので、ちょっと甲高く聞こえるかも。
ノイズに埋もれているような、弱い信号でも検出してくれるので、なかなか良い感じです。
しかし、調整のバランスが難しいですね。
入力信号を大きくすれば、弱い信号でも検出してくれるのですが、そうすると、強い信号の検出帯域幅が広がる。
かといって、入力信号を低くすると、今度は弱い信号を検出しなくなる。
実際に使用してみて、バランスを調整するしかないですね。


半田面はこんな感じ。

簡単な回路で、かなり効果的な物が作れたので、大満足です。
早くケースに入れて、実際に使用してみたいなぁ。
回路図や、定数決定の話は、また後日。


07月05日(日)

・ゼロインインジケータ回路図

6月21日に製作した、ゼロインインジケータの回路図を公開します!


画像をクリックすると、回路図のPDFファイルが開きます。

公開といっても、使用しているICである、NJM567のリファレンス回路のままですが(笑)
回路としては、難しいことはしていません。
大変だったのは、定数設計かな?

以下、定数設計の話。

接続する無線機は、ケンウッドのTS-680Vで、サイドトーン周波数が800Hzです。
また、いまどきの無線機だと、サイドトーンが650Hzだったりするらしいので、その辺も使えるように、検出周波数の範囲を400Hz~1,000Hzと決めます。

NJM567のデータシートから、検出周波数は以下のようになります。
fo=1/(1.07R1C1)

まず、C1は部品のサイズの関係から、0.1uFと仮決めします。
ここから抵抗値を逆算すると、400Hzで23364Ω、1,000Hzで9345Ωとなります。
1,000Hz時はちょうど良いのですが、400Hz時の抵抗値が大きすぎるので、コンデンサの値を0.15uFとして、再度計算します。
(データシートから、R1(この回路だとR1+RV1)を2kΩ~20kΩの間に設定する必要がある)
そうすると、400Hzで15576Ω、1,000Hzで6230Ωとなります。
範囲には収まりました。
で、15576Ω-6230Ω=9346Ωを可変させる必要があるので、可変抵抗を10kΩ、固定抵抗を6.2kΩとしました。
この結果、検出範囲は以下のようになります。
1004.9Hz~556.3Hz~384.6Hz

C2は0.47uFとしています。
これ、データシートからすると、かなり小さい値です・・・。
検出の帯域幅を、800Hzで10%にしようとすると、3.25uFという容量が必要になるのですが、サイズを小さくしたかったのと、後述C3の事もあり、小さくて、なるべく大きな容量の0.47uFを使用しています。
データシートからは、0.47uFを使用したときの帯域幅がわかりませんが、30%くらい行っているのかなぁ?
これ、1uFくらい使えば良かったかな・・・と後悔しています(汗)
実際に使用してみると、帯域幅がちょっと広い感じがします。

C1/C2は検出精度に影響を与えるので、温度特性を考え、フィルムコンデンサを使用します。

C3は、データシートからC3=2×C2で、0.47uF×2=0.94uFとなります。
結果からすると、1uFでも良さそうですが、いろいろな人の製作記事を読むと、反応が早すぎて、ノイズでも検出してしまうらしい。
なので、倍の値となる2.2uFとしました。

LEDは低電流タイプではないのですが、15mAとか流すと明るすぎたので、3mAまで減らしてあります。
あと、電源は、手持ちの電源ICの関係で、5Vとしています。
(会社で廃棄になった、NJM78L05を大量にもらってきたの)
データシートからすると、MAXで30mAも流れないようなので、問題なしです。

そうそう、音声信号は、TS-680VのACC2コネクタから取り出しています。
このコネクタから取り出すと、本体の音量とは無関係に、4.7kΩ終端で300mVが取り出せます。
今回の回路の場合、RV2の状態によって入力インピーダンスが変わってしまいますが、どちらにしてもハイインピーダンス受けなので、問題なしとしています。
ちなみに、カップリングコンデンサC4を0.1uFとしていますが、検出する周波数を400Hzから上としているので、問題なしです。
オーディオ用だと、低い周波数が聞こえなくなっちゃうけどね・・・。

というわけで、参考になったでしょうか?
「間違ってるよ!」とか「よくわらかん!」という方、メール待ってます。


07月19日(日)

・ゼロインインジケータ用ケース加工

以前製作した、ゼロインインジケータのケース加工をしました。


いつもの工具で加工です。

基板を2枚作ったので、ケースも2つ加工です。
今回、ちょっと困ったのが、DCジャックのサイズとハンドリーマの長さ。
DCジャックに必要な穴径まであけようとすると、ハンドリーマの先がケースに当たってしまうのです。
で、苦肉の策でこんな感じに。


ゼロイン時に点灯するLED用の穴を、この位置まで移動です・・・。

まあ、表はLEDしか付かないし、LEDをセンターに持ってきても変な感じになるので、これでも良いかな。


配置はこんな感じになります。

今回は、ケース加工のみ。
次回、配線を行います。


07月26日(日)

・「ゼロインインジケータ」ケース組み込み

先週加工を行った、ゼロインインジケータ用ケース。
今日は、組み込み・配線を行いました。
で、できたのがこれ。


左が初号機。右が2号機。

初号機と2号機で、中の作りが違います(笑)
初号機の内容を、2号機にフィードバックさせたので、こんな感じになりました。
なので、2号機の方が納得できる作りになってます。

早速、使ってみます。


TS-680Vに接続して、動作確認中。

無事、動作をしました。
これで、CWのゼロインがしやすくなりますよ!


2009.08.02
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